企業研修先に『こゆ財団』が選ばれた理由とは?

大手企業中堅社員が『こゆ財団』とともに過ごす1泊2日の研修

新富町の地域商社『一般財団法人こゆ地域づくり推進機構』(通称:こゆ財団)には、いろんな来訪者があります。

1月19日(土)・20日(日)の1泊2日のスケジュールで、東京から企業研修で10名が『こゆ財団』を訪れました。企画したのは、東京にあるコンサルティング会社『work F-style』の代表・杉江美樹さん。大手企業で働く中堅社員とその上司で行う企業研修の受け入れ先として、宮崎県新富町の『こゆ財団』に依頼し、今回の訪問となりました。

まずは新富町総合交流センター「きらり」にて、新富町の『こゆ財団』の目的とその活動、そこから派生してきたさまざまな現象について、事務局長の高橋邦男さんが説明。それから、外に出てまちの魅力を感じるフィールドワークへ。

  • ↓ 2018年に日本遺産に認定された「新田原古墳群」

  • ↓全国茶品評会で3年連続日本一「新緑園」

  • ↓約8km続く砂浜はアカウミガメの産卵地「富田浜」

翌日は、事前準備から進めてきた「こゆ朝市」出店。初めての土地のチャレンジは想定外のうれしい反響もあり、研修生たちにとって大きな収穫があったようです。

なぜ、東京から新富町へ? 杉江氏が『こゆ財団』を研修先に選んだ理由

ワクワクする職場を目指すプログラムを提案・実践する『work F-style』。代表の杉江さんが、今回の企業研修先に『こゆ財団』を選んだのはなぜなのでしょう。そして、その成果は?

『work F-style』の代表・杉江美樹さん

↓『work F-style』のホームページ

https://workfstyle.com/

—今回、企業の研修先に『こゆ財団』を選んだ理由は?

  • イキイキとした「人」の魅力、変革のスピード感

理由はいろいろありますが、何より、「人」の魅力が大きいです。

“Team WAA!”の活動で知り合った『こゆ財団』のメンバーを中心に、活躍する新富町の人たち。まちを良くしようという想いと、変革のスピードの速さ、イキイキとチャレンジできる風土が新富町にはあります。

ここに来るまで、私は、日本では東京が一番変化のスピードが速いと思っていました。

ところが、来てみてびっくり。ここ新富町は1ヶ月後に来ると、もうまちが変わっている。空き家がカフェになっていたり、こゆ財団のオフィススペースが拡大していたり、新しい仲間が増えていたり。

しかもみんなイキイキしている。

「何がやりたいの?」「それワクワクする?」「じゃあやってみなよ」「できるよ」。そんな会話が日々飛び交っています。

都会の、周りからみたら羨ましがられるような大企業に勤務する若者たちは、「これをやらなければならない」「やってはならない」とこれまでのしがらみや思い込みの枠の中で、やりがいを見失っている人も多いです。

そんな中で、自分たちと同年代の若者が、何を想い、どんな行動をしているのかを見ることで、きっと、そんな枠がとっぱらわれると思いました。

空港から電車で直行できるアクセスの良さや、移動中の電車からの景色の良さも魅力(到着するまでにわくわく感を高めるので)だし、まちのコンパクトさ(車がなくてもなんとか移動できる)もいいですね。

そして今回挑戦した「こゆ朝市」など、商売の原点に戻るチャレンジができる場があることも大きいです。

↓“Team WAA!”とは?

https://www.unilever.co.jp/sustainable-living/waa/team-waa/

—研修生たちが、新富町で感じ、得たものは?

  • 自分たちが楽しむこと、夢中になることの大切さ

楽しんでいると周りにもそれが伝わり楽しむ人が増え、そして応援してもらえる。朝市で、地元の子どもたちが勝手に宣伝してくれている姿を見て、そう感じたようです。

  • 恐れずやってみることの大切さ、そしてやってみて得られる自信

こゆ朝市で書道を書いていた女性は、最初は「みんなの前で書を書くなんて絶対やだ、自信ない」と思っていたそうです。

でもやってみたら子どもたちが喜んだ。そして、子どもたちが自ら書き出した。それをみて、本当に感動したそうです。

自分にもできることがある、人を喜ばせることができる、ということで自信を得たのではないかと思います。

  • 商売の難しさ!

あんなに喜んでもらえたのに結果は赤字・・・。しかも人件費を0として計算して、赤字。

商売って難しい!

  • チームでやるって楽しい!

仕事ではないことで、土日も含めてラインでやりとりしながら今回の企画を考えたチームは、「土日も真剣にとりくむチームメンバーをみて自分も刺激をうけた。自分もがんばれた」と言っていました。

  • カオスからイノベーションは生まれる!

朝市でいろんな出店があり、いろんな人がいて、そんな中でイノベーションが生まれる、だから自分も会社でカオスを作り出せるような人間になりたい、と、研修生で一番の若者が言っていました。

  • 部下がイキイキと取り組む姿をみて感動!

2名の上司たちは、こんな姿が仕事でも出せるように、なんでも言える、チャレンジできる環境を作りたいとおっしゃってました。

—杉江さんにとって、新富町の一番の魅力は?

人、人、人、ただそれだけです。

もちろん、海もすばらしいし、古墳もすばらしいし、食べ物もおいしいけれど、何よりそこにいる“人の想い”がすばらしいことが、新富町の魅力です。