「こゆ野菜」とは
宮崎県の中央部に広がる児湯郡(こゆぐん)は、農業が盛んな地域です。ここでは伝統的な農業からアグリテック(農業×IT)まで、さまざまなスタイルの農業が行われています。「こゆ野菜」は、こゆ財団(正式名称:一般財団法人こゆ地域づくり推進機構)が、児湯郡でつくられている野菜や果物をブランド化したもの。生産と、個人消費者や飲食店などの消費者の双方に便益を生み出せる仕組みになっています。
児湯郡だからできること
これまで、生産者はふだんからの設備の更新や、技術の向上によって、農産物の品質向上に長くつとめてきました。児湯郡では、多くの生産者のそうした尽力により、質の高いさまざまな農産物が、安定して収穫できるようになっています。
しかし、品質の高い農産物ができても、飲食店や個人消費者などのトレンドは常に変化しており、正しい価値を伴って販売できるかは確かではありません。また、逆に飲食店などが「こんな農産物が欲しい」というニーズがあっても、従来の仕組みではその情報が生産者側に届く割合は低く、需要と供給にミスマッチが生じていました。
こゆ財団では、そのミスマッチを解消し、質の高い農産物を、本当にほしいと願う消費者へ届けるためにブランド化を行いました。こうして生まれたのが「こゆ野菜」です。
「こゆ野菜」の紹介
温暖な気候と肥沃な大地に恵まれた児湯郡では、質の高い野菜が生産されています。渋みの少ないピーマンや、皮が薄いキュウリ、粘り気のある濃厚なレンコン、完熟トマト、水分を豊富に含む梨、さらには甘しょ、米、ネギ、ダイコンなど、その種類や味のバリエーションは多岐にわたります。
また児湯郡は、1年を通じて豊富な種類のフルーツが収穫できる、フルーツ王国でもあります。キンカンやマンゴー、日向夏といった宮崎を代表するフルーツはもちろん、国内にわずか1%しかない希少な国産ライチや、黄色い小さな実が愛らしいエリザベスメロン、さらにミカン、ユズ、ブドウ、イチゴ、梨、栗、柿といったものまでさまざまです。
特に、新富町でわずかにつくられている国産ライチは、大きなもので1玉50g以上にもなります。あふれる果汁と大ぶりの果肉、鮮やかな甘さといった、冷凍品では絶対に得られなかった感動を秘めた果実です。こゆ財団では、平成29年5月下旬から7月上旬にかけて、国産ライチを「楊貴妃ライチ」としてブランド化。高級フルーツカフェや割烹店、空港内の土産物店などで販売実績を伸ばし、99%を冷凍品が占めるライチ市場に新しい選択肢を加えました。
アグリテック農家
アグリテック(農業×IT)を活用し、生産の効率化や省力化に取り組んでいる生産者もいます。
福山望さん(ピーマン生産者)
新富町のピーマン農家。早くから施設内にセンサやカメラを導入し、生育や土壌の状況をデータで記録。こゆ財団との共同研究で収量増などの成果をあげている。
猪俣太一さん(キュウリ生産者)
新富町のきゅうり農家。耕作放棄地を再利用し、若手農家3人で希少品種のきゅうりを栽培する「しんとみきゅうりラボ」を開設。資金はクラウドファンディングで獲得。
こゆ野菜の卸・仕入れなどに関しては、以下よりお問い合わせください。
[問]こゆ財団 TEL 0983-32-1082 (問い合わせフォームはこちら)