多国籍料理を通して世界の文化を伝えるキッチンカー「6RACCOON」、カナダのトロントで出会った2人が移住先に宮崎を選んだ理由とは?

新富町働く

宮崎県新富町で2年ぶりに開催された”こゆ夜市”。特設広場では近所の子どもたちが駆け回り、浴衣で写真を撮る姿など、町のこどもたちの笑顔がとても印象的でした。そんな中、子どもたちに負けないくらいの笑顔で料理を提供していたのが、キッチンカー「6RACCOON(シックスラクーン)」のロッキーさんと琴絵さん。今回はそんな2人に取材をすることができました。

大人気の「6RACCOON」、取材に入れたのは閉店間際

 18時からスタートした”こゆ夜市”で早速行列を作り始める「6RACCOON」、お客さんがほとんど途切れることなく訪れ、気付けば20時30分に。

琴絵さん:「初出店なのにこんなに人が来てくれるなんて、びっくりしちゃいました!」

20時45分頃から取材に入らせてもらい、21時の閉店を過ぎても疲れた様子を全く見せず笑顔で取材に対応してくれました。私たちが6RACCOON特製の「レモンカード(皮ごとすりつぶしたレモンにバターや卵を加えて煮詰めたもの)」について琴絵さんに質問していると、その間にロッキーさんが試食の用意まで。

ロッキーさん:「パンに塗るとすごくおいしいよ!」

美味しかったことは言うまでもありませんが、その心遣いがとっても嬉しかったです。調理中も接客中も取材中もとにかく笑顔。滲み出る人柄の良さ、そして本当に仲の良い2人という印象でした。

トロントで出会った2人 「多国籍料理を通して世界の文化を伝えたい」

 地元トロントで10年以上シェフをしていたロッキーさんと、トロントでバリスタをしていた東京出身の琴絵さん。トロントで出会った2人が、それぞれの夢とアイデアを融合させてできたお店が「6RACCOON」。

オープンのきっかけは、「トロントの文化を日本に持って帰ろう」と思ったことだと2人は話してくれました。

琴絵さん:「トロントは多国籍の集まりで、移住者が多いんですよ。だからこそ本場の料理が色々と楽しめる。インド料理屋さんの隣にエクアドルの料理屋さん、その隣にイスラエルの料理屋さんがあったりなんかして」

「6RACCOON」のインスタグラムを少し覗いてみると、世界各国の料理をその国の文化などにも触れながら紹介していました。食を通して世界の文化を伝えていく、素敵ですよね!

「僕はまた何年後かに宮崎に戻ってきて、ここで店を開きたい」

 奥さんが宮崎出身というご縁で宮崎を訪れたロッキーさん。初めて宮崎に来た時に「僕はまた何年後かに宮崎に戻ってきて、ここで店を開きたい」と言ったそうです。宮崎の人の良さ、食べ物の良さにとても惹かれたといいます。

琴絵さん:「もともと私は宮崎に来たことがなかったんです。ロッキーに宮崎の魅力をたくさん教えてもらって、実際来てみたときに私も宮崎という場所に惹かれてしまいましたね。本当に人が良いです、何か困っている時には手を差し伸べてくれるし、『うちはトマト農家だよ』って向こうから声を掛けてくれたりしてくれる。畑も見せてくれました」

「あと、宮崎の人はロッキーが日本語を分からなくても、気にせずに宮崎弁やジェスチャーでどんどん話しかけてくれる。それってなかなかできることじゃないと思うんですよ。他の地域だと何も喋ってくれなかったりもするんです」

宮崎の食材の良さにも魅力を感じてくれている2人は、宮崎の野菜やお肉を使って料理を提供するほか、串間市のオーガニックレモンを使った「特製レモンカード」は100%手作り。

「宮崎めっちゃ好きです! 食べ物も美味しいし。宮崎に移住してきた人たちはみんなそう言いますよ」

地元が宮崎の筆者にとって、これほど嬉しい言葉はありません。ぜひ、もっとたくさんの人達にも宮崎を好きになってほしいと思いました。

他ではなかなか食べられない期間限定サンドウィッチなど

現在3種類のスペシャルサンドウィッチを販売中の「6RACCOON」さん、取材前に少し頂こうと、今回は2種類のサンドウィッチとドリンクをチョイス。取材中には「特製レモンカード」も頂きました。

<サンドウィッチ>
●モロッカン チキンクラブサンドウィッチ
彩り・ボリュームともに満点で、特製サワークラウトが味と食感のアクセントになるとともに、一口食べ進めるごとにチキンや野菜の素材の味わい、食べ合わせの良さを引き立てます。

●ファーマーズ ベジ サンドウィッチ
グリルされた野菜がジューシーで、お肉が入っているかのようなボリュームと満足感があるのでカロリーを気にしている方にも、罪悪感なく食べられるサンドウィッチです。

<ドリンク>
●アイリッシュクリームリキュール入りベイリーズラテ※アルコール入り
ベイリーズのリキュールを使用した、クリーミーな味わいでほんのり甘いアルコールの香りにキャラメルラテのような味わいで男女問わず楽しめる大人のカフェラテです。

●ヘーゼルナッツラテ
ナッツ好きはついつい頼んでしまいたくなる、ヘーゼルナッツとコーヒーの香りにいつまでも余韻に浸れるカフェラテです。

●特製レモンカード
無農薬・無肥料で植物本来の力で香り高く育った串間産こだわりレモンを皮ごとすりつぶして使用した「レモンカード」、作り方にもこだわってバターを使用しているにも関わらず口あたり滑らか、また、レモンのすっきりとした香りと味は、ジャムはもちろんハムと合わせてワインのおつまみにもおすすめみたいですよ!

キッチンカーでつくられる世界の本場の食文化を食べる非日常体験に高まる気持ちと、久しぶりの人込み。ヘーゼルナッツラテを一口飲んだだけで、一瞬にして気持ちが落ち着きました。そして待ちに待ったサンドウィッチ、ずっしりと重みがあって見た目から食をそそるボリュームです。パンと野菜を引き立てるサワークラウトのアクセントが特に美味しくて食べても食べても飽きがきません。

忙しくもにこやかに接客・調理する素敵な2人の料理はとても美味しく、すっかり「6RACCOON」の虜になってしまいました。

料理だけでなく留学相談なども 「宮崎市移住アンバサダー」に任命

 多国籍料理を通して世界の文化を伝えるキッチンカー、活動の幅は料理だけにとどまりません。自分たちが海外で暮らした経験なども踏まえて留学相談なども行っています。今年6月には「宮崎市移住アンバサダー」にも登録されました。

 琴絵さん:「夜市中も学生さんが『海外に興味があるんです』と留学の相談にきてくれました。興味はあるけど、どこに相談したらいいか分からなかったり、実際海外に行くまでの不安とかもあったりするんでしょうね。私たちで良ければいくらでも話聞きます、ウェルカムですよ!」

様々な活動をしている「6RACCOON」さん、今後の目標は「実店舗をオープンすること」だそうです。元々、実店舗オープンの予定がコロナ禍で方針転換してキッチンカーを始めたといいます。

琴絵さん:「提供したい料理もまだまだたくさんあるし、イベント企画ももっとたくさんやりたいんだけど、キッチンカーだと制限されてしまう部分がある。地元の人、移住者の人、海外の人など色んな人たちが分け隔てなく集まれる場所を作っていきたいです!」

自分たちの夢に向かって走り続ける「6RACCOON」、これからの活躍にも注目です!
※出店情報はinstagramストーリーもしくはTwitterにて随時更新

一般財団法人こゆ地域づくり推進機構

2017年4月に設立した地域商社です。「世界一チャレンジしやすいまち」というビジョンのもと、地域経済の創出に取り組んでいます。主に、1粒1000円の国産ライチのブランディング・販売や、起業家育成塾「児湯シータートル大学」「地域を編集する学校」などを実施しています。

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