「サバゲーは『エアガン』というものの遊びなんですよね」。
「サバゲーの魅力とは何ですか?」という私の直球質問に答えてくださったのは、川南町にあるサバイバルゲームフィールド「Hawk Wood(ホークウッド)」の中村さん。ご自身もサバゲー歴約20年のプレイヤーです。
サバゲー(サバイバルゲーム)といえば、迷彩柄の服に身を包み、完全武装したプレイヤーたちが敵チームと激しく撃ち合う、「対戦型」のゲームを連想する方が多いのではないでしょうか。私もその内の1人でした。そしてサバゲーの虜になっている方々は、撃つか撃たれるかの「スリル」を味わっているのだと思っていました。しかし、未経験者の私の認識は少しずれていたようです。
一発一発に集中する「的撃ち」もできる
たしかに、密度の高い撃ち合いなど、ケガをするリスクが生じるゲームもあるといいます。未経験者からすると、いきなりゲームに参加するのは「こわいな」というイメージ。しかし、敵チームの人を標的とする対戦型のゲームだけでなく、射的のように対象物(的)を狙う「的撃ち」を楽しむこともできるのだそうです。
Hawk Woodのフィールドでは、複数の的を撃ち終えるまでのタイムを計測したり、的を探しながら、もしくは走りながら撃ったりと、的撃ちでエアガンの技術を上げることが可能です。
また、限られた時間・弾数内で、いかにより遠くの的に正確に当てられるかを競う「スナイパーゲーム」や、的撃ちがメインの「ゆるマッチ」なども開催しています。毎月第2土曜には「キッズデー」という低威力の銃で遊ぶ日もあり、親子でも楽しめます。
一発一発に集中する的撃ちはまるで「自分との闘い」のようでおもしろそうだなと感じましたし、サバゲー未経験の私にとってはハードルが下がりました。プレイヤーの方々はゲーム自体というよりも、「エアガンで遊ぶこと」に魅了されているのだと教えていただきました。
初心者からトッププレイヤーまで、幅広い層が利用するフィールド
2010年、ブタやウシなどひづめが割れた動物がかかる感染力の強い病気「口蹄疫(こうていえき)」が宮崎県で発生し、畜産業だけでなく地域に多大な影響をもたらしました。その影響で使われなくなった豚舎を有効活用して作られたのが、Hawk Woodのフィールドです。
Hawk Woodには県内だけでなく、九州各地からプレイヤーが集まってきます。全国大会レベルの設備も用意できるため、県内のトッププレイヤーが大会前の練習場として使用することもあります。
また、フィールドには初心者向けのショップも併設。極端に大きい銃は扱わず、ユーザーが疲れないようになるべく軽いものを選ぶなど、初めの1丁として間違いないものを取り揃えています。
「もしかしたらサバゲーは合わないものかもしれません。でも、やってみないと分からないですよね」と正直な意見を聞かせてくださった中村さん。Hawk Woodは銃や迷彩服などのレンタルも充実しているため、「とりあえず手ぶらで来て1回やってみてほしい」と話されていました。
300円でサバゲー体験
Hawk Woodには県外のお客さまは増えているものの、地元のお客さまが増えていないという課題がありました。「地元の方に認知してもらいたい」という思いから、7月17日に開催された「こゆ夜市」に初出店。店では1回300円で「リアル射的ゲーム」が体験できます。通常の射的と違う点は以下の3つです。
- エアガンを使用
- 狙うのは円状の5つの的
- すべて撃ち終えるまでのタイムを計測
チャンスは2回。1回目よりもどれだけタイムを縮められるかという自分との闘いにもチャレンジできます。人数限定で参加賞も用意されていました。
今回が初出店にも関わらず、店の前には多くの子どもたちの列が。その後も20時半までお客さまが途絶えることはなく、大盛況でした。
今までエアガンに触れたことがなかった私もおそるおそる挑戦。撃った後にくる体への衝撃と弾のスピードの速さに驚き、そして興奮しました。まるで眠っていた「サバゲー欲」が呼び起こされたかのような体験でした。
こゆ夜市は7〜9月の第3日曜日に、新富町のるぴーモール虹ヶ丘商店街で開催されます。Hawk Woodは今後も出店を予定しているので、サバゲーに少しでも興味がある方は、まずこゆ夜市で「エアガン」に触れてみることから始めてみてはいかがでしょうか。
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