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築250年の古民家が交流の場へ。地域おこし協力隊と地域住民が新たなスタート

毎年2月17日の新田神楽で知られる新田神社の近くに、築250年の古民家があります。家族の歴史はもちろん、地区全体の歴史も物語る1軒が、現在、地域おこし協力隊により生まれ変わろうとしています。

所有・管理する緒方四郎さん(82歳)の協力のもと、部分的なリノベーションで研修、宿泊が可能な新しい交流施設へ。古民家に新たな息吹が吹き込まれ、再び時を刻み始めています。

小作人を抱える大地主。庄屋として村人の管理役だった

築250年の古民家・緒方邸

ここで生まれ育った緒方四郎さんは、今も週に2回ほどこちらに通い、掃除や庭木の手入れをしています。20年以上も人が住んでいないとは思えないほど凛とした佇まいです。

「最後までここで暮らしていた母親が他界する少し前から、私が手入れしています。思い出のある建物を廃墟にしてしまうのは忍びないですからね」と話す緒方さん。

昭和初期の頃、茅葺だった屋根は緒方さんの父が瓦屋根に作り替えました。縁側を増築したりと、建てられた江戸時代からそのままではありませんが、つややかな飴色の天井、納屋のしっかりした梁など、あちこちに古民家ならではの特徴が残されています。

手入れの行き届いた室内を見ながら、活用方法について相談する地域おこし協力隊の橋本さん(写真・右)と家主の緒方さん(写真・左)

母屋以外にも、蔵が3つ。

「庄屋だったので昔は小作人がいて、年貢の米を入れていたようです。敷地内に下男・下女(使用人)たちの住まいもありました」。大地主だった緒方家も、敗戦後は農地解放により20町歩ほど土地を手放したとか。氏祭り、“こうしんさん”など、集落の仲間が集まって食べるご馳走が楽しみだった幼少期の思い出も、この建物を中心に開かれていたようです。

将来町のために活用できれば。地域おこし協力隊・橋本さんとの出会いで思いが動き出す

この緒方邸の風情ある佇まい、約500坪もある敷地の広さに惚れ込んだのは、新富町で昨年から地域おこし協力隊として活動する橋本健太さん。ぜひ活用させてほしいと緒方さんに相談したところ、快諾してくださったそうです。

「私が元気なうちは人様に笑われないようにと手入れしてきました。売却を考えたこともありますが、歴史ある家ですので、将来どんな形ででも町のために活用できたらと思っていたところ、橋本さんから提案を受けたんですよ」。

思いが重なり、この緒方邸に新たな息吹が吹き込まれることに。

今年2月、橋本さんは大学生や社会人を集めた古民家活用ワークショップを開催。緒方邸を含め町内2箇所の古民家を対象に、参加者みんなで活用法を考えました。

緒方さんは、若い人たちによるこうした活動を温かく受け入れ、協力を惜しみません。ワクワクと、楽しみを感じているようです。

古民家活用ワークショップの一コマ

感染症拡大の影響で活動は足踏み状態ですが、できるところからやっていこう!

リノベーションの準備を進めながら、敷地内の空きスペースを耕してサツマイモの苗を植えました。秋には焼き芋やバーベキューが楽しめるかもしれません。

協力隊の思いと、歴史的な建物を守る地域住民の思いが共鳴しあった緒方邸。新しい価値と可能性を生み出していく拠点へ、今まさに動き始めたばかりです。

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