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30代狩猟女子から学ぶ伝統のつなぎ方とこれからの働き方

「田舎移住」だけではなく、最近よく聞く「2拠点生活」。

この言葉もやはり地方への移住やスローライフへの憧れを持っている人が多いからではないでしょうか。

東京で働き、20代後半でUターン。現在は人口1200人ほどの小さな村で、狩猟はもちろん、加工から商品の企画・開発までをしている小牟田さん。

ジビエは「食べること」に注目されがちですが、そのまま捨てられてしまう「皮」に注目し、皮を使った商品開発をしています。

小牟田さんが企画して作った鹿革の印鑑ケース

商品はとてもカラフルで、センス溢れるものばかり。

なぜ大都会から限界集落へ移住し、狩猟女子になる決意をしたのか。小牟田さんが感じた地域での伝統のつなぎ方や働き方について語ってくれました。

 

300年の伝統を守り続ける地域で生まれ育つ

 

レンコンが自生する湖水ヶ池(新富町)

宮崎県の新富町出身の小牟田さん。

新富町といえば自衛隊基地としても有名ですが、「レンコン」にも深い歴史があるのだそう。

300年ほど前に隣町の高鍋の藩主が飢餓を救う為に植えたもので、水沼神社の池に自生して残っていて、「水神さんのレンコン」と呼ばれ、粘り気が多いのが特徴。

僅かに残された古来の日本の姿

水神さんのレンコンを使った料理が楽しめる、あつ子さん経営の居酒屋「あかね」(新富町)

そのレンコンを盛り上げる為に様々な活動をされている方がいます。小牟田さんの母、あつ子さんもその一人。

古来の日本の姿であるこの貴重な「水神さんのレンコン」をPRするためレンコンのレシピを考えたり、レンコンの花祭りのお手伝い、料理教室も開催。また自身の居酒屋でもレンコン料理を出しています。

「レンコンと言えばみたいな感じで、よくテレビやラジオに呼ばれていました(笑)」

食べる分だけ・必要な分だけ

水神さんのレンコンは煮物との相性も抜群

この貴重なレンコン、収穫できる人も決まっており、現在、収穫ができるのは歴史上のやりとりで限られた地区の神社の氏子のみ。

「自分たちが食べる分だけ・必要な分だけ掘り取り、残されたレンコンからはまた芽がでて花が咲く。湖水ヶ池の水神さんのレンコンはそうしてまた次世代へと受け継がれて行きます。」( http://www.inseason.jp.net/producer/201502/ より)

「新富町は、道路拡張や大型店進出といった近代化が進む一方で、水神さんのレンコンを次世代に残す取り組みや、海ガメが産卵できる砂浜が残っていたり、お金で買えない宝物が眠ってるって感じかな?」

小牟田さんは新富町の魅力をこう語ります。

豊かな働き方って?

 

そんな伝統をつなぐ地域で育った一方、都会で働きながら感じたこと。

「なんのために働いているの?」

毎日の満員電車や仕事だけで1日が終わってしまう都会での働き方、”手段”としてのみ働くことに疑問を持ち始めます。

宮崎にUターンしたばかりの時は、都会と比べると緩すぎる”テゲテゲ感”に最初は戸惑ったそう。

が、そのうち「子供が小川で遊ぶ」、「緑がある」といった当たり前だけど都会ではなかなかできないことの豊かさを実感するようになります。

そして、「ジビエ=自然が壊れる」、「ものづくり=ものの大切さ」という部分から狩猟女子になることを決意します。

海外でみた自然に寄りそう生き方

小牟田さんの住む西米良村

永続的な持続可能なライフスタイル、「パーマカルチャー」にも関心を持つ小牟田さん。

西米良村で山師をするオーストラリア人を夫に持つ小牟田さんは、家族4人で2013年頃、パーマカルチャーを体験するため、タイに半年間滞在します。

そこで戦前の良き日本のような「モノ」「お金」ではない本当の豊かさを改めて実感します。

同時に「宮崎に、地球に、自然を残したい、きれいにしたい」と強く感じるようになります。

地域とのつながりと工房づくり

地域で暮らしていくためには、地域内での繋がりはなくてはならないもの。

「人付き合いがあまり得意な方ではない」という小牟田さんも子供、家族のために地域に積極的に飛び込んでいきます。

その結果、「少しお手伝いしただけで、食べきれないほどのお野菜を分けて頂いたり、引越した時は、家具や家電、なんと薪ストーブまで作ってもらったんです!」

自身も村の人への恩返しがしたいということから、もっと気軽に集まったり、村のおばちゃんたちが小遣い稼ぎができるような場が欲しいと思うようになり、工房づくりを考えます。

クラウドファンディングにも挑戦

工房づくりの資金調達を考える中で、新富町のこゆ財団との繋がりがあり、クラウドファンディングにも挑戦。

結果は見事目標の118%を達成しました。

「クラウドファンディングは大変だったけど、周りが動き始めたり、見えないところでのサポートがあったり、一人ではできないスピード感も感じられ、貴重な体験でした。」

地域で暮らすこと

新富町にある交流施設「きらり」にて。吹き抜けで開放感があり、毎日通いたくなるような場所。

「工房を作ると決めて、ここまでずっと走ってきたので、今は家族や地域での時間を大切にしつつ、工房オープンに向けて少しずつ動いていきます。」と話す小牟田さん。

地域で暮らすということは広い分野を限られた人数、時には一人でやることもあります。

そして働くということは必ずしも手段だけでないということ。「モノ」「お金」以外、時には「捨てられるもの」に価値を見いだせること。

そんなことを本当の豊かさや働き方なども含めて次世代に繋いでいくことが地域で働くことではないでしょうか。

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