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Café Kiitosのあるまち 宮崎県新富町のカフェ(4)〜予感〜

4:ありそうでない環境がここにある

今、目の前に広がる風景は、先人たちからのプレゼントだと思う。
まだ肌寒い風が吹く草むらに、春を知らせる小さな花が咲いている。子どもたちが葉っぱを踏みしめてその音でダンスする。
寝ぼけ眼の小さな友だちを見つけては、仲良くなっていく。

きらきら光る緑の中を散歩することがイスエさんと子どもたちの日課だ。

「新富町には自然をすごく残してもらっていることに感謝しています。子どもたちの五感も鍛えてもらえて。こういう環境ってありそうでないんですよね。」

イスエさん自身、アスファルトの多い都会育ち。新富でうまれ育った人には当たり前すぎて気づかないことも、貴重な財産だと思える。今、新富に住んでいてすごく幸せを感じているという。

「わたしの経験してきたことを新富の皆さんに返していけたらと思います。発信できることってまだまだあるんです。」

お母さんがニコニコしていれば大丈夫

イスエさんが育ったのは、〝モーニング文化〟が盛んな愛知県岡崎市。
小さい頃は毎週末の朝、家族で近くの喫茶店へ出かけ、モーニングを食べていた。
イスエさんは新富にも〝モーニング〟を広めたいと意気込む。

「お母さんが朝食を作らなくてよくて、子どもと一緒にリラックスした時間を過ごせることって大事ですよね。夫婦でもそうですけど、女性がゆったりとニコニコしているとうまくいったりとかね。そうすれば平和になるんじゃないかな。」

結局行き着くところは、いつも母親がニコニコしていられるかどうかが〝要〟だということ。

予感

しばらくカフェにいると気づくことだけど、お客さんはみんなニコニコとイスエさんと会話している。
1人で訪れた女性も、子ども連れの母親も、学生たちも。週末になれば遠くのまちからも足を伸ばして食べにきてくれるという。

「わざわざここに来るために新富に来てもらっている感じですね。」

きっとわざわざイスエさんに会いに来ている。
イスエさんが放つエネルギーに、ついつい吸い寄せられて来てしまうのだろう。

そんな新富町には、やりたいことを思いっきりやれる受け皿がちゃんと用意してある。
母親のような暖かな懐で、しっかりと包み込む力が備わっている場所なのだ。

新富駅までの帰り道、閉店後の商店街を歩いた。
目を瞑ると、ベーグルとコーヒーの香りが漂う午前中の陽の光が浮かぶ。
そこここのカフェや喫茶店には「モーニング」の看板が掲げられ、親子の弾んだ声で賑わっている。

数年後にここを訪れたときには、そんな光景が広がっている予感がする。

— end.

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